#令和航海日誌「安心材料」

2024.01.18. - Thursday -

 

  安心材料。

 

 ワタシはいつも、同じネックレスをつけている。

 

 2021年の誕生日に、父と母に買ってもらったものだ。

 

 

 2021年の誕生日の目前。

 

 お守りとしてつけていたネックレスを

 川に投げ捨てた。

 (その時の話は、またいつか。)

 

 自分の意思で捨てたのだが、

 捨てなくては自分を保てない状態でもあった。

 ただ、それまで自分を支えてくれていた物であったことも事実で

 代わりに自分を強く繋ぎ止めてくれるものが欲しかった。

 

 咄嗟に父と母のことを思い出し、

 大人になって初めてプレゼントを強請ったのだ。

 

 このネックレスは今、

 鏡に映った自分を見た時に

 いつも変わらず胸元にあることで

 自分を振り返ることのできる

 安心材料だ。

 

 

 だが、

 

 難しいもので

 振り返る余裕のある時に効力を発揮し、

 悔しくも余裕のない時には

 おざなりである。

 

 自分で強請ってもらったものに対して

 申し訳ないという気持ちと裏腹に、

 それが事実である。

 

 

 他に、余裕のない時の安心材料となっているものとして、

 ハンカチがある。

 

 気に入ったハンカチを手元に置いておき、

 余裕がなくパニックになっている時に

 強く握る。

 

 落ち着く香りをつけておいて、

 口や鼻にあてるのも効果的だった。

 

 無意識に行っていた行為だったが、

 「グラウンディング

 という一種の精神療法だったようで

 

 「五感」にアプローチすることで

 心身のバランスを取るものらしい。

 

 ただこれも、ワタシは

 「目に入る場所にハンカチがある」

 と前提条件があり、

 現状、移動中など条件が揃えにくい場合に

 その存在を思い出すことが難しい。

 

 他の、自分に合う手段を

 模索中である。

 

 

  追記

 

 今日、彼から

 「無期契約は無理だな」

 と、言われた。

 

 自分に障害があることがわかったのは、

 今の仕事に勤め始めてからだった。

 

 障害があるとわかっても

 会社や上司の協力で続けられている。

 

 このまま長く働ければと、成績だけは落とさないよう努力していた。

 

 だがやはり、体がついてこず

 昨日仕事を休んでしまった。

 

 月1回程度、どうしても不調を調節できない時があるが、

 それがあるから、無理だといったのだろう。

 

 重かった。

 

 努力が足りないのだろう。

 仕方がない。

 

 だが無理だからといって、投げ捨てる性分ではない。

 無理であっても、

 与えられたものに一所懸命取り組むことが

 自分の糧に、学びになっていると実感して生きている。

 

 今日からも、与えてもらえていることに

 一所懸命、一生懸命、向き合う自分でありたい。

 

 

 ただ、重かった。

 

 何気ない一言が、どうしても

 笑えないほど重かったことは

 

 ここに書いておきたい。